老後しい金を援助してくれる?移住・住み替え支援機構とは
人によって住まいはそれぞれですが、マイホームとして一軒家を持つと言うのは多くの人にとってまだ代わらぬ夢の一つとも言えます。しかし、昨今の住宅事情では中々一軒家の購入が難しい、手が出せないと言うことが多くなってきております。
50歳以上の子育てが終わった世代のマイホームを最長で終身にわたって借り上げ、第三者に貸してくれるという移住・住み替え支援制度という制度があります。一見すると便利そうですが、余り認知されていないのはどうしてなのでしょうか?
目次
1.移住・住み替え支援機構とは?
人生において最も大きな買い物ベスト3と言えば、3位に新車、2位に保険、そして1位はこれからも変わることは無いであろう「家」の購入です。
人によって住まいの形はそれぞれではありますが、一般人からみれば家ほど高価な買い物は無いといっても過言ではなく、購入するには中古でも何千万円というお金を用意しなければなりません。そのため、若い人にはマイホームが欲しくても中古物件ですら手が出せず、諦めている方も多くいらっしゃる方もいるかもしれません。
実は、移住・住み替え支援機構の進める移住・住み替え支援によって、夢のマイホームを手に入れられるかもしれないのです。
1-1.一般社団法人「移住・住み替え支援機構」とはどんな組織?
一般社団法人「移住・住み替え支援機構」、別名「JTI」について聞いたことはあるでしょうか?あまり聞いた事が無いかもしれない「移住・住み替え支援機構」ですが、こちらの活動を簡単に説明すると、子育ての終わった世代から「移住・住み替え支援機構」が家を一括借り上げし、賃貸住宅として転貸するという仕事を行っております。
確かに子供が大きくなって家を出て行ってしまい、夫婦二人で住むには広すぎるという事から家を売ってアパートやマンション等を購入される世代も増えてきております。また、もしも自分達がいなくなっても子供達がこの家に戻ってくる可能性が低い場合「古い家は早めに処分をしておいたほうが子供達の荷物にならないだろう」と早めに自宅の処分を決める方も増えてきております。
ところが、家によっては中々買い手が現れず、無駄に時間だけが過ぎていくような状態になりかねません。そこで、「移住・住み替え支援機構」はこれらの子育てが終わった50歳以上の方から家を借上げ、子育てをしたい若い世代に貸すという「マイホーム借り上げ制度」を行っております。
1-2.「マイホーム借り上げ制度」のメリットは?
「マイホーム借り上げ制度」は、家を貸す側にとっては「マイホーム借り上げ制度」によって長年住んできた愛着のある家を取り壊す事無く、若い子育て世代に貸して賃料まで受け取ることができます。また、「移住・住み替え支援機構」が間に入りますので直接の交渉をする必要性もありません。借りる側にとっては家を安価で借りることができますので、都内の高い賃料のマンションやアパートを借りる事無く、のびのびと子育てをする事ができるのです。
このように借りる側も貸す側もメリットが大きく見えるのに、なぜ「マイホーム借り上げ制度」は認知があまりされていないのでしょうか。
2.「マイホーム借り上げ制度」の認知度と実績が少ない理由は?
「マイホーム借り上げ制度」は一見すると優れた制度に見えますが、この制度のことをご存知の方はあまりいらっしゃいません。また、実績自体も制度ができてから見ても少ないのですが、その背景は「マイホーム借り上げ制度」のデメリットなどにあるのです。
2-1.利用条件が厳しい
どんな制度にもメリットがあればデメリットが存在しますが、それは「マイホーム借り上げ制度」も例外ではありません。
「マイホーム借り上げ制度」は、代表者が50歳以上という事が前提条件として必要になり、どんな人でも貸す側になれるというわけではありません。賃料が得られるという事で期待する方も多いのですが実は思ったよりも手に入らないことが多く、マンションやアパート経営ほどの収益は望めません。
また、どんな建物でも貸し出せるというわけではなく、一般的な住宅限定なのでマンションやアパートは対象外です。何よりも長年住んだ家は見えない部分が痛んでいることが多く、必ず建物調査をしますがその際に何か引っかかってしまうと不合格となる等、利用条件が厳しいのが貸す側にとってのデメリットと言えるでしょう。
2-2.3年毎の契約更新
借りる側は良い中古物権を借りることができると思われる「マイホーム借り上げ制度」ですが、借りる側もデメリットがいくつかあります。
借りる側ということは賃料を払う必要性がありますが、それはマンションやアパートでも同じことなので気にならないかもしれません。しかし、問題は3年毎に契約更新があるという事です。
貸す側が
「やっぱり家に戻りたいので契約は更新しません」
「子供が相続したので出て行って欲しい」
このように言われると出て行かなければならないというデメリットがあります。
とはいえ、すぐに出て行くように言われることは無いです。何ヶ月か前に通達されることになりますが、それでも3年近く住むと土地にも馴染んでいる上に、新しい住まいを探すのは面倒な事です。
このような条件があるとわかると借りる側も不安であり、それならばアパートとかを借りたほうがマシ、と考えてしまい利用者が少ない原因にもなりかねません。
さいごに
長年住んだ家を取り壊したくない、一方で家が高くて買えないと言う貸す・借りる側の仲介をする移住・住み替え支援機構の「マイホーム借り上げ制度」ですが、まだまだ認知と実績は少ない状態です。それには様々なデメリットがあるからであり、今後の「マイホーム借り上げ制度」が変化していくことで貸す・借りる側にとって利用しやすい制度になるかもしれません。
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