中古住宅を買うときの住宅ローンについて知っておきたい事
中古住宅を購入する場合、一括で購入する人は少数派です。新築と同様に金融機関からお金を借りるのが一般的です。
注意したいのは住宅の本体価格だけでなく、様々な費用がかかることです。審査の基準や借り入れ期間も個々のケースで変わる点にも注意が必要です。
中古物件の住宅ローン申請をする際に注意したいポイントをまとめてみました。
目次
1.中古住宅もローンで購入するのが主流
中古住宅はローンで購入するのが一般的で、金融機関も様々な金利で対応しています。ただし、物件選びには十分な注意が必要で、建物の価値以外にも様々な手数料がかかることを理解する必要があるのです。
1-1.ローンはある程度余裕を持って組みたい理由は
住宅ローンは低金利である場合が多く、うまく利用できるのであれば最大限利用するのがポイントになります。ある程度余裕を持ってお金を借りた方が良いのは、不動産業者への仲介手数料やメンテナンス費用などがかかることも多いからです。購入してそのまま住める家もありますが、様々な場所に手直しをくわえなければならないケースも多いのが現実です。手直しが必要であれば費用が膨らむ原因となることもあるのです。
不動業者への仲介手数料も金額が大きくなることが多いため注意が必要です。仲介なしで中古住宅を購入しようとしても、選べる数が少なくなります。様々な手続きの代行などに費用が追加になるケースも多く、ある程度の出費は覚悟しておいた方が良いのです。
住宅ローンをタイトに設定してしまうと諸経費が生活を圧迫することもありえます。あらかじめ全体でどの程度かかるか見積もった上で借りることが大切です。
1-2.不動産取得には税金もかかる
中古であっても不動産の取得には税金がかかります。登記の手続きなどは不動産業者に任せるのではなく、行政書士に頼むことも可能で、費用を節約するポイントにもなっています。不動産業者経由で依頼をすれば手数料が上乗せされてしまうため、費用が増える原因になるのです。
不動産業者がどこまで手続きをやってくれるのかのチェックをし、削れる部分は削った方がよいこともあるのです。ただし、どのような手法をとったとしても、不動産取得税などの税金はかかります。新築物件よりも安くなるのが一般的ですが、軽減できない負担も存在するのです。住宅ローンを組む際は税金も含めて忘れずにチェックすることが大切です。
2.借り入れ期間は不動産の価値で変わる
住宅ローンを組む際は返済期間の設定も重要になります。借り入れが可能な期間は不動産の価値によって異なる点も覚えておきたいポイントです。
2-1.借り入れ期間は新築よりも短くなる
中古住宅の購入にローンを利用する場合は、新築よりも借り入れ期間が短くなるのが一般的です。これは購入価格が安くなるだけでなく、不動産の価値を担保するのが難しいからです。税制の関係から建物には耐用年数が定められており、見た目が綺麗であっても築年数に応じて資産価値は低下していくのです。
築年数が古い物件を購入する場合は、最初の借入額が少なく設定される場合や、期間が短くなることがあります。これは貸し倒れが発生した場合に住宅を差し押さえても、金融機関が赤字になるリスクが高まるからです。貸し倒れや赤字を防ぐことは金融機関の基本になります。そのため、住宅の築年数などで借り入れ期間や金利が変動するのです。
中古住宅を購入する際は、新築と同じ感覚で数十年単位のローンを組むのは難しくなっています。金融機関によっても水準が異なるため、少しでも長いローンを組みたい場合は銀行ごとの比較も必須なのです。
2-2.支払い能力の審査も重要に
住宅ローンの審査は、不動産の価値よりもお金を貸す人の経済状況や支払い能力に重点がおかれています。バブル期であれば地価が上がることを前提にお金を貸すことができたものの、現在では地価の見積もりがシビアになっています。それよりも支払い能力に重点を置いた方が貸し倒れのリスクが少なく、利益に繋がる可能性が高くなっているのです。
安定した収入があることは大前提として、借金の金額などもしっかりと確認されます。借金を隠そうとしても無駄で、金融機関の情報網で簡単に確認することが可能なことも覚えておきたいポイントです。過小な見積もりをしてローンを組もうとしても、申告内容に不備がある認識され、ローンを組めなくなる原因となります。
金融事故の履歴もチェックされるため、カードなどの支払いが遅れた履歴がある人はそれだけ信用されなくなります。ローン自体は組めても、金利が上がる可能性や、返済期間を厳しく設定されることがあるのです。
2-3.保険の加入も忘れずに
住宅ローンを組む際は保険の加入を前提することも重要なポイントです。火災保険や地震保険など、万が一の際の備えがなければそれだけ審査が厳しくなるのです。生命保険や個人年金など、仕事ができなくなった場合にどのような収益源があるかも確認されるポイントです。全く備えがなければ、お金を貸す側も不安になってしまうからです。
少しでも有利な条件で住宅ローンを組むためには、金融機関にとって安心できる取引相手と思ってもらうことが大切になります。お金を借りたい銀行に口座を作り、貯金をしてしまうのもおすすめです。定期預金など、実際にお金を預けている実績があれば銀行側もお金を貸しやすいのです。
預金が十分にある状態であれば、前倒しで他の借金を返すなど身の回りをきれいにしておくこともおすすめです。保険に入っていない場合や、多重債務が残っている場合は、人間としての計画性自体を疑われかねないのです。
さいごに
中古住宅の購入は新築の購入と異なる点が多く、想定外の費用が膨らみがちです。借り入れ期間の短さや利息の面にも影響があるため、単純に比較すると計算違いが発生しやすいのです。実際に必要になるお金や手続きを事前に洗い出すことが大切です。
実際に借り入れを行う際も、不動産を担保に大きなローンを組めない傾向があります。自分の支払い能力や借金の状況は厳しく問われるため、どう見られるかを把握した上でよく見せる工夫が必要になります。
後で足りなくなって別にローンを組めば総合的な利息が増えてしまいます。一つ一つチェックしながら作業を進めていくのがおすすめです。
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