住宅は過剰供給気味|2020年以降に中古住宅の価格は下がるのか?

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2020年のオリンピックに向けた開発が続いており、東京都心部を含めたさまざまな地域に影響を与えています。一方で、地方では人口が減少傾向にある地域や自治体が珍しくなく、不動産価値のさも顕著になっています。オリンピック終了後は特需効果がなくなることから景気の後退も予想されており、今まで以上に良質な不動産を購入するタイミングが難しくなっているのです。

1.オリンピック終了後に不動産の価値が大きく変わる

オリンピックはさまざまな特需をもたらすことから、景気にプラスの影響を与えるといわれています。一方で、オリンピック終了後は反動が出やすく、景気が落ち込みやすいことから住宅需要も大きく変わると予想されています。

1-1.オリンピック前は不動産投資が活発に

オリンピック前は不動産投資が活発になり、景気も循環しやすくなります。大規模な建築やインフラの整備など、公共事業にも予算が使われやすく、景気にプラスの影響を与えやすくなるからです。オリンピック特需を見据えたホテル開発や、訪日外国人をターゲットにしたビジネスの拡大など投資の対象は多岐にわたります。

都心部では地価の上昇を招くだけでなく、健在の価格などの上昇により既存の物件の価格も上昇しやすくなるなど波及効果も大きいのです。買うタイミングや売るタイミングを間違わなければ大きな利益をあげられる可能性があり、民間からの不動産投資も呼び込む理由になっています。

1-2.老後資金に不安を持つ人が増えていることも理由に

不動産投資が活発になる理由のひとつに、年金に不安を持っている人が多いこともあげられます。マンションやアパートなどを持ち、家賃収入を得ることで老後の年金の不足を補おうと考える人は珍しくなくなっているのです。

団塊世代の定年退職に合わせ、退職金などのまとまったお金が入った人が多いといった事情も含まれます。大手企業が経営危機に陥るなど先が見えない時代となっているため、より安心できる資産を求めて不動産に投資を始める人が増えているのです。

注意したいのは住宅の供給が過剰になりつつある点です。特にこれは都心部で顕著で、人口の増減と新築物件も含めた供給数が一致していないことに注意する必要があります。他の地域からの人口流入が続かなければ、物件が余ってしまう可能性があるのです。

オリンピック終了後は住宅の需要も減ることが予測されているため、都心部の不動産価格に影響を与える可能性があるのです。

2.地方都市でも都市部の不動産価格は上昇傾向に

不動産価格が変わるとすれば、どのように変わるかが重要になってきます。重要な指針になるのが地方都市です。周辺地域の人口減が続く中でも不動産価値の上昇が起きているケースは珍しくなく、都市部に人口が集中し不動産価格が変動する可能性があるのです。

2-1.人口が増えている地方都市は多い

地方といえば過疎化が進行し、地価も下落傾向にあると思われがちです。しかし、日本各地の地方都市の中には人口増が続き、不動産価格が上昇に転じている地域も多いのです。これは周辺自治体の過疎化が進み、公共交通網が発達した都市部に住んだほうが利便性が高くなっているからです。

実際に通勤や生活に便利な都市部の住宅は需要が強く、不動産価格が上昇しやすくなっています。仕事だけでなく教育や介護、通院といった要素を考えた場合、過疎化が進む地域に住み続けることに不安を覚える人も増えているのです。

都道府県の中の大都市だけ人口増と地価の上昇がおこり、他の地域では人口減と地価の下落が進んでいることも珍しくなくなっています。都心部の住宅の平均価格は緩やかに上昇しており、今後も価格が上昇し続ける可能性もあるのです。

2-2.同じ都心部であっても差がある点には注意

注意したいのは、同じ都心部であっても同じように不動産価格が上昇するとは限らない点です。不動産価格の上昇や下落は、周囲の環境の変化など予測ができないもので変化する場合があるからです。

たとえば、駅からの距離が同じ程度にある物件でも、正反対の位置にあれば駅のどちら側で再開発が進むかで地価への影響が変わります。再開発地域に入れば大幅に地価が上昇する可能性があり、その近くでも効果が波及することがあるからです。結果として街の中の人口分布が変われば、長期で見た場合さらに価値が変わってしまう可能性があります。

どのように人口や街並みが変化するかは誰にも予測できない部分もあります。物件の条件や場所、環境でも価格が変化するため、神経質になりすぎても買い時を逃してしまう可能性があるのです。

3.都心部のメリットを正しく理解することがポイント

都心部の物件を購入する際のポイントになるのが、メリットを正しく理解することです。価値ばかりに気をとられて、不動産購入の基本を見落としてしまう人も意外と多いのです。

不動産を購入する場合に重要になるのが、生活が豊かになるかどうかです。不動産価値が上昇し続けるかどうかは完全に見極めることが出来ないものの、少なくとも数年や、十年単位で満足でき、元を取れるかが大切なのです。純粋な営利目的であれば価格が重要になりますが、個人や家族で住む場合は価値の下落よりも住んでいて快適かどうかが大切になるのです。

物件が古くなり、不動産価値が下がった場合でも、リフォームなどをすれば価値を回復できる場合もあります。神経質になりすぎるよりもより生活が便利なると考えたときや、お買い得だと考えたほうが後悔しないことが多いのです。

不動産は決して安くないものだからこそ、同じような物件にまたあえるとは限らないものです。都心部で急激に人口が減少することや、不動産価格が下落することは考えづらいため、買いたいと思ったときに買うのもひとつの方法なのです。

まとめ

東京オリンピックを前後するように、住宅需要が大きく変化するといわれています。しかし、都心部で急激な価格下落が起こることは考えづらく、生活に便利な地域であれば更なる不動産価格上昇が見込める場合があります。

投資的に購入するのではなく、純粋に利便性などを考えて購入するのもひとつの方法で、生活の満足度を高めるポイントにもなっています。

良い物件に常に会えるとは限らないため、買えるうちに買っておくというのもひとつの発想だからです。

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