買い手がつかない!!田舎の空き家の処分方法は?

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家とは、人によっては幼少期を過ごした思い出のある家であったり、家族と過ごした時間のある場所であるため、「家を売る」という決断は中々に重い決断です。しかし、住む人がいなくなってしまった家をいつまでも持っているよりは、新しい住民が幸せに暮らしてくれれば、それはそれで家として新しいスタートを始める事ができます。ところが全ての家がそのようにスムーズに売れるとは限らないのです。

 

例えば交通の便も悪い田舎であったり、過疎化が進んでいるような地域に空き家を持っていても中々売れず、固定資産税だけを払い続けるだけ…では処分が進みません。今回は田舎等に空き家を所有しているが買い手が見つからない方、固定資産税を支払い続け、管理するのも大変でいっそのこと誰かに安くても無償でもいいから贈与、寄付をしたい、と考えている方へ、寄付先などを見つける時の方法と注意点についてご紹介します。

1.空き家を処分が難しい理由は?

空き家の処分方法と言えば「売る」という方法が一般的でありますが、それは都会に近い、駅に近い等の周辺にその家を買うだけの価値や条件があってできる事でもあります。逆に辺鄙な場所でバスは一日に1本、移動には車がないと不便という交通の便が悪い場所であれば、そこへ住みたいと考える方は中々現れません。

 

また、家自体が建って20年以上経過していると、耐震強度の問題もありますし改装費が別途で必要になる事もあり、その際は多額のお金がかかってしまいます。そのため、いつまでも売れない空き家を処分できず、固定資産税だけを払い続ける日々がいつ誰の身に降りかかるかわかりません。空き家の処分問題は決して人事ではなく、いつか己の身に降りかかる問題になるかもしれません。

1-1.空き家の抱える問題点

少し不吉な話ですがご両親が逝去したりすると、その子供に通常は空き家となった実家の権利が渡ります。今住んでいる家にご両親を呼び寄せて一緒に暮らす場合も、家が空き家となってしまいます。定期的に様子を見に行ける場所であればともかく、行くのに電車を何度も乗り継いだり、飛行機を使わなければならない辺鄙な場所だと定期的に見に行くのはとてもではありませんが面倒です。しかし、人の目が行き届かなくなった空き家は様々な問題を引き起こす可能性もあるのです。

 

山が多い場所であれば野生動物が住み着いて糞尿によって家が汚れてしまったり、物を壊されてしまう可能性もあるのです。人目が付かないということで犯罪の温床になったり、ゴミの不法投棄が起きるなど治安の悪化や近隣住民への悪影響を及ぼす事があります。さらに建ったのがもう20年以上前だったりすると地震が来た時や、積雪の多い場所だったりすると家がそれらの現象に耐えられずに倒壊してしまう恐れがあります。そのため、何らかの節目で家を見に行ったら「倒壊していた!」という事も決してありえなくはないのです。

 

1-2.買い手の無い空き家は寄付すべきか?更地にすべきか?

このように眼の届かない場所にある空き家は様々な問題を起こす可能性がありますので、多くの人にとっては早く処分してしまったほうが固定資産税も払わずに済みます。また、処分してしまえば知らない間に問題が起きる事も無いので、売り手が現れるのをいつまでも待つよりもいっそのこと空き家を安くても良い、無償でも良いから贈与、寄付できれば早く空き家を処分したい人にとってはその選択肢がベストと呼べるでしょう。

 

なお、空き家を取り壊して更地にしてしまうという選択肢もあり、更地になった土地は新しい建物を建てたりする事ができるようになり、少し辺鄙な場所でも需要が高まる可能性があります。しかし、その際には空き家の取り壊し費用として何十万円とかかりますので、一般人にとっては大きな出費です。本当に更地にして土地を売るかどうかはしっかり検討してください。

 

2.空き家を贈与・寄付する

買い手の中々現れない空き家ならばいっその事、誰かに安くても無償でもいいから譲り渡す・寄付する事ができれば良い厄介払いになります。では、このように空き家を寄付・譲り渡す場合、どのような所に譲り渡すのが良いか?が疑問点になります。

2-1.国・自治体に贈与・寄付する

寄付先として真っ先に思い浮かぶ所と言えば国や自治体です。確かに国や自治体であればおかしな事に使われたりする事もありませんし、一番信用が出来る所でもあります。とはいえいきなり市役所・区役所等に行って「空き家を寄付します」と言われても困惑されて対応できないのがほとんどです。

 

自治体によっては空き家問題にしっかり取り組んでいる所もあり、「こういう制度があります」と案内をしてくれる所もあるでしょう。しかし、そのような制度も自治体によって「ある・無い」が分かれますので、急に空き家を処分したいからといって窓口に訪れても対応できない、場合によっては市役所・区役所ではないもっと大きな国の対応窓口や対応部署を紹介される事もあります。さらにどんな建物でも寄付を受け付けているわけでは無く、歴史的に価値のある家、幼稚園等の施設として流用可能な家で無ければお断りされる可能性があります。そのため、もし自治体への寄付を考えている場合は事前に電話で空き家の寄付について問い合わせ、寄付などの対応が可能かどうかを調べておきましょう。

2-2.NPO団体に寄付する

では空き家を再生する事を目的としたNPO団体に寄付する等はどうでしょうか。確かに空き家の再生を目的としたNPOであれば空き家再生を考えた提案をしてくれますので、場合によっては寄付を受け付けたり空き家をどうすればいいか相談対応してくれる可能性はあります。しかし、NPOも有志で活動しているため、空き家によっては処分が難しい等で対応できない可能性もあります。また、NPOが改装等で空き家を再生するのを提案した場合、こちらが費用をある程度負担する可能性もあります。そのため、信用できる活動実績のあるNPOを探し出し、しっかりと協議する事が必要です。

 

まとめ

空き家の処分は場所によっては買い手が現れないなどの問題で難しい事があります。しかし、急に処分を思い立っても処分を行うまで様々な申請・協議が必要であるため、早めに空き家を処分する選択をする事で、後々に固定資産税や問題を抱えずに済みます。空き家をどう処分するかは人によって思い等も異なりますので、思い出のある家を寄付や贈与等で譲る場合は、慎重に決定をしましょう。

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