空き家が原因のトラブルが心配|火災保険には入れる?
「両親がなくなってしまった」、「賃貸のつもりなんだけど、長らく借り手が見つかっていない」などの理由で、空き家を所有している人は少なからず存在しています。
もし、これからもそんな空き家を所有し続けるつもりならば、「火災保険や賠償保険への加入」を考えておくべきです。このような保険に加入しないまま、放置状態になっている空き家はたくさん存在していますが、それは決してよいことではないのです。
目次
1.空き家でも保険への加入をすべき
使っていない空き家を今後、賃貸として利用することを考えているならば、火災保険への加入は必須だと言えるでしょう。住民の安全を守ることはもちろんのこと、「火災保険に加入している賃貸物件」ということが分かっていれば、賃貸の借り手も見つかりやすいというものです。
また、空き家を放置しておくと、思わぬご近所トラブルになることも多々あります。そんなご近所トラブルを回避するためにも、火災保険や損害保険への加入は必要だと言えます。では実際にはどんなトラブルがあるのか、代表的なものをピックアップしてみました。
1-1.火事になってしまう
空き家が原因で、火事になってしまう場合があります。いたずらのような放火が主な原因ですが、自然災害の場合もあるのです。特に、老朽化している木造の空き家は、火の回りが早いので注意が必要です。あっという間に全焼してしまいます。
燃えてしまった場合、誰も住んでいなかった空き家だったとしても、「撤去費用がかかる」ことはあまり知られていません。これは、相当な金額になってしまいます。もしも、ご近所の家に火が回ってしまうような火事になってしまったら、とんでもない大惨事になってしまうのです。そのためにも、火災保険に加入して、徹底した管理を行わなければなりません。
1-2.「お化け屋敷だ」という噂が広まってしまう
長きにわたって空き家になっている家は、「お化け屋敷だ」との噂が広まるケースがあります。「あそこの家は、住人が自殺をして、、、」というような、根も葉もない噂が広まるケースもしばしばです。
その結果、遊び半分で訪れる若者が増えることもあるのです。そうすると、夜中でも騒ぎになってしまい、ご近所に迷惑をかけてしまうことがあります。このような、不特定多数の人間が訪れることにより、火事になりやすかったり、家が破損したりするトラブルが起きやすいのです。
1-3.怪我人が出たりすることがある
放置している空き家は、管理が行き届いていない場合、老朽化が進んでいます。その結果、家の外壁が破損したりすることがあります。すると、怪我人が出る場合があるのです。もし、このようなトラブルになってしまった場合には、賠償問題になってしまうリスクもあるので、注意しておかなければなりません。
2.保険の契約条件は結構厳しい
ここまでに取り上げてきた理由で、保険の加入が重要だということはよく分かっていただけたかと思います。ところが、火災保険や賠償保険への加入は、結構、条件が厳しいものになっているのです。一体どのような背景がそこにはあるのか?触れてみましょう。
2-1.人が住んでいない期間が長いと、保険に加入できないケースがある
人が長らく住んでいない空き家は、「空き家」というより「廃墟」に近いケースもあるため、「保険に加入するに見合った物件ではない」と判断されてしまう場合があります。そのため、なるべく物件の状態がキープされている時に、人が住んでいない期間を空けずに、保険への加入を検討するべきです。
2-2.用途によって条件が変わってくる
「空き家をどのような用途で利用するのか?」によって保険加入への条件が変わってきます。「住宅としてなのか?」「一般物件としてなのか?」「倉庫物件としてなのか?」「工場物件としてなのか?」などなど。普通の一般人が所有している空き家の場合は、住宅物件か一般物件に該当するでしょう。
2-3.住宅物件と一般人の違いについて
住宅物件というのは、「人が住める状態が整っている物件」です。例えば、家具が置いてあったりする状態です。それとは違って、「家の中が空っぽに近い状態」だったり、「廃墟に近い雰囲気」が伝わる物件の場合は、一般物件として扱われます。
2-4.要するに、廃墟に近い状態の空き家は、加入できない可能性が高い
保険に加入できる基準は、保険会社によって様々なのですが、要するに、「廃墟に近い空き家は、保険には加入できない可能性が高い」ということです。従って、人が住んでいた痕跡が残っている段階で、早めの対応を検討するようにしてください。
3.今後、誰も住む予定がない空き家は思い切って売却
空き家を管理するために、火災保険に加入したとしても、今後、誰も住まないような空き家ならば、火災保険料が無駄になってしまいます。このような空き家を下手に残しておくと、固定資産税などもかかってしまうため、お財布事情に優しい物件とは言えません。それならば、思い切って売却してしまってはいかがでしょうか?
保険に加入できなかった物件の場合は、なおさら所有しておいても意味がありません。誰かに購入してもらって、都合のよい使い方をしてもらった方が、世の中のためというものです。
売却を検討する時は、お近くの不動産会社にお問い合わせください。なるべく高い値段で売却したいのであれば、複数の不動産会社でセカンドオピニオンを行いましょう。そうすると、驚くほど売却の値段に差が出てくる場合があります。築年数の経っている物件でも、意外な値段がつくかもしれませんよ。
さいごに
空き家であっても、所有し続ける以上は、火災保険や賠償保険への加入が重要だということは分かっていただけたと思います。月々の保険の支払いは、空き家の取り壊し費用に比べれば、圧倒的に安いものです。だから、支払いが難しいという人はほとんどいないと思います。
今現在、保険に加入していない空き家を所有している人達は、資料請求から始めてみてはいかがでしょうか?相談だけなら、無料で対応してくれる保険会社もたくさん存在しています。
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