空き家を売りに出す前に|仏壇の引越しと処分で気持ちの整理をする

Pocket
LINEで送る

「親が住んでいた家を相続した」「親はこちらで一緒に暮らす事にした」という理由等で「実家は売り払いたい」という事もあるかもしれません。もちろんですが、家を売るときは基本的に何も無い状態で売り渡すのが当たり前です。しかし、その時にとても処分に困るのが仏壇であり、簡単に捨てる事ができないという悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

仏壇の大きさが小さなタイプであれば今住んでいる所へ運び込んで設置することもできるかもしれませんが、一昔前の大きい仏壇だと運び込むのも大変ですし、設置場所を用意するのも大変です。とはいえ、ご先祖様や亡くなった方を祭る仏壇をあっさりと処分してしまうと、何だかご先祖様や亡くなった方も一緒に捨ててしまうような気がしてしまい、中々踏ん切りがつかない方も多いのではないでしょうか?今回は仏壇を処分する方法についてご紹介していきます。

1.仏壇を処分する現代事情

「仏壇」と言えば家の中に亡くなった方を祭るために設置する物であるというイメージが一般的であり、宗派等にもよりますが様々な形や装飾、大きさがあります。中には先祖の頃からある大きな仏壇が実家にある方もいるかもしれませんが、もしもある日その仏壇を継承しなければならない日が来る事を考えた事はありますでしょうか?

実家に仏壇がある場合、相続等で実家を受け継いだら仏壇も一緒に継承する事になります。もし、実家に住むならそのままでも良いですし、小さい仏壇であれば今住んでいる所に置く事もできるかもしれません。しかし、大きな仏壇だと今住んでいる所に置き場所がそもそもない事も多く、心苦しくも処分を決定しなければならない事もあります。

1-1.仏壇の処分は年々増えている

例として実家を相続した際に大きな仏壇がある場合で考えて見ましょう。もしも実家に住む予定が無く、売り払う予定があれば仏壇も今住んでいる所へ引越しさせるか、もしくは処分しなければなりません。ところが、最近の住宅事情を考えると一昔前の大きな仏壇を置くスペースが無い場合も多く、置き場所に困る事が増えてきております。

大きな仏壇を継承する事が難しい環境が増えているため、苦渋の決断で先祖代々の仏壇を処分すると言う決定をされる方が年々増えております。先祖代々の仏壇を処分するのは心苦しくもありますが、やはり引き取れない、引き取っても大きな仏壇を置くスペースが無い場合はやむを得ず処分をするしかないのが現状です。

1-2.新しい仏壇へ変える事も増えている

昨今の住宅事情から大きな仏壇を継承するのは難しくなってきておりますが、一方でご先祖様を祭っている仏壇を捨てるのは少し気が引ける事から中々仏壇を処分する事に踏み切れないでしょう。しかしそれではいつまでも空き家となった実家を売ることができなくなってしまいます。そこで、最近では大きな仏壇から小さな仏壇に変える選択肢を選ぶ方も増えてきております。

小さな仏壇であればスペースをあまり取りませんので、今住んでいる場所にも簡単に設置できますし、ご先祖様も今住んでいる所で改めて祭ることが出来ます。確かにそのまま大きな仏壇を処分するのは気が引けるかもしれませんが、今住んでいる場所に新しい仏壇を用意して移すのであれば、前の仏壇を処分する事もよりしやすくなるのではないでしょうか。

2.仏壇を処分する手順について

大きな仏壇だと今の家に置き場所が無いので、小さな仏壇に変更したいという方は年々増えております。確かに小さな仏壇にする事ができれば、今の住まいに設置する事ができますし、大きな仏壇も処分しやすくなるでしょう。しかし、ただ小さい仏壇を買って位牌等を置けば良いというわけではありません。また、仏壇の処分もしっかりと行わなければなりませんので、次に仏壇の処分する手順と方法について紹介します。

2-1.仏壇の魂入れと魂抜き

仏壇はただの死者を祭る祭壇ではなく、亡くなった方の魂が宿っている物でもあるのです。そのため、ただ新しい仏壇を用意すればそれで良いと言うわけではなく、魂の引越しが必要になります。まずは事前に魂入れ(別名:開眼法要)が行われていたか確認してみましょう。この魂入れは仏壇に亡くなった方の魂を宿す儀式とされており、魂入れが行われていた場合は仏壇に亡くなった方の魂が納められております(ただし、宗派によっては行わない所もある)。そのため、魂入れをした仏壇を捨てると亡くなった方の魂も捨てる事になってしまいます。

仏壇を新しくする時は魂抜き(別名:閉眼法要)という魂入れとは逆の儀式を行う必要があります。魂抜きをする事で、処分予定の仏壇はただの物となり、処分を行う事が可能です。もちろん、新しい仏壇にあらためて魂入れをする事も忘れてはいけません。また、仏壇を処分せずに引き取る場合や位置を移動する場合も、この魂抜きと魂入れを行う必要があります。魂抜きや魂入れは基本的にお坊さんに依頼しますので、最寄のお寺か、所属する宗派があるならそちらに依頼しましょう。

2-2.仏壇の処分方法

肝心の仏壇の処分方法としては以下の3通りがあります。

・仏壇店に引き取ってもらう。:仏壇店によっては仏壇を引き取り処分してくれる所もありますので、最寄に仏壇店がもしあれば引き取りサービスをしているか確認してみましょう。料金は基本的にかかりますが、処分する仏壇を購入した店であれば割引されたりする事もあるようです。

・お寺に引き取ってもらう。:お寺によっては仏壇を引き取りしてくれる事もありますが、引き取ってくれるかどうかはお寺次第となりますので事前確認は必要となります。

・ゴミに出す。:もしも上記の方法が駄目な場合は自治体の燃えるゴミ(粗大ゴミ)に出すというのが最終手段となります。ただし、自治体によっては仏壇を引き取れないと拒否される事もありますので、事前に役所へ電話で引き取ってもらえるか必ず確認しましょう。

出来れば仏壇店かお寺に引取りを依頼し、もしも両方が駄目な場合はゴミとして自治体か業者へ依頼して処分するのが良いでしょう。

【まとめ

大きな仏壇を処分するのは確かに心苦しいかもしれませんが、正しい手順を踏んで新しい仏壇で改めてご先祖の魂を祭ることが出来れば、十分に継承する形を取る事はできるのです。そして、正しい手順を踏んでいれば大きな仏壇を処分する事にも踏み切れますし、空き家となった実家を売り払う事もできます。仏壇の処分に踏み切れない方は、新しい仏壇で改めてお祭りするという形を取る事を検討してはいかがでしょうか。

Pocket
LINEで送る

この投稿へのコメント

コメントはありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL