木造住宅の本当の寿命?|意外と知らない住宅寿命

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木造住宅の寿命は25年から30年が目安といわれています。しかし、実際には30年を超えて現役の建物も多く、木造住宅でも長持ちする場合があるのがわかります。では、住宅の平均寿命は何を根拠に算出されているのでしょうか?

今回は意外と知らない住宅寿命の情報について解説します。

1.平均寿命の根拠は何か

神社やお寺などの伝統建築を除き、木造建築の寿命の根拠はどのようになっているかは気になるポイントです。実は寿命の根拠や取り壊された建物の平均年数から算出されているのです。

1-1.取り壊しは老朽化の目安にしやすい

建物の取り壊しは老朽化などの目安にしやすく、建物の寿命と一致させやすいのが特徴です。木造建築の平均寿命が25年から30年と言われているのは、早めに取り壊される住宅があるだけでなく、長持ちしている住宅もあるからなのです。

環境や手の入れ具合などでも寿命が大きく変わるため、必ず何十年持つといった保障ができない点にも注意が必要です。中には住宅保証を長くつけるメーカーもありますが、災害などの影響によって取り壊さざるを得なくなるなど、予期せぬ事態もつき物だからです。

1-2.老朽化以外の理由で取り壊されることも

手入れをしながら住むことで、30年や40年と長く住める木造住宅も存在します。一方で、様々な理由で10年以下で取り壊される住宅もあります。ポイントになるのが住む人の変化です。家族構成の関係で立て替えを選択する人も多く、建物の寿命ではなく住みやすさを考慮して一度解体してしまうこともありえるからです。

また、購入した人が住み続けるわけではない点にも注意が必要です。立地がよければ賃貸への転用を目的に業者が購入する可能性も高くなります。場合によっては戸建てからアパートなどへの立て替えなど、より利便性を考えて建て直しをする場合もあるのです。

建物は住みやすさや不動産価値向上のために取り壊されることがあるため、取り壊し時期と寿命が必ず一致するとは限らないのです。

2.家に対する価値観の転換も大きなポイントに

日本は新築を喜ぶ傾向が強く、古い住宅は早めに取り壊される傾向がありました。しかし、時代の流れとともにその価値観も見直されつつある点を理解する必要があります。

2-1.経済成長期は住宅更新のサイクルが短かった

時代とともに住宅の寿命に関する考え方も変わりつつあります。経済成長期は住宅更新のサイクルが短く、新築が喜ばれる傾向がありました。古い建物よりも新しい建物に価値を見出す人が多く、将来の見通しも明るかったことから古い建物は取り壊して更地にするなど別の利用法を検討する傾向が強かったのです。しかし、経済の成長が伸び悩むようになると、いかに同じ建物を長持ちさせるかも重要な意味を持つようになってきました。

木造建築のよさを理解し、そのよさを引き継ぐ形で利用しようとする人も増えています。子民家のリフォームや移築も活発になっており、木造建築のよさ自体が見直されているのです。建築技術の発展により従来木造建築が苦手とする分野の改良も進んでおり、耐震性や断熱性などの機能性の両立も可能になっています。住宅においても古いものを生かす、使い続ける文化も生まれているのです。

2-2.素材や技術の向上も住宅寿命が延びる理由の1つ

木造住宅の寿命が延びる理由の1つに、素材の選択肢が増えたことや、リフォーム技術の工場が上げられます。家をメンテナンスする場合は、どのように行うかといたイメージが重要になります。一昔前までは選択肢が少なく、イメージどおりに家を直すというのが難しいケースが多く、それなら建て直しをした方がいいという結論になりがちだったのです。

現在は色や素材の選択肢が豊富になっており、メンテナンスを行っても不自然な形にならない場合が多くなっています。全体的なリフォームで利便性を向上することも簡単になっているだけでなく、不満な部分を補う改良も行いやすくなっているのです。

ネットなどを通して情報を入手することも簡単なため、住宅の寿命を延ばすことが簡単になりつつあるのです。

3.ライフサイクルで考えりことも大切に

医療技術の発展により人間自体の寿命が延びたように、家の寿命の感覚も変わりつつあります。自分のライフステージにあわせて考えるだけでなく、子供や孫への継承も大切なポイントになりつつあるのです。

3-1.家を建てるのが難しくなりつつある

老後の年金問題など将来に関する不安を持つ人は多く、お金に対する余裕がある人は少なくなっています。家は人生を左右するほど大きな買い物であるケースが多く、安易に建てることが難しいものです。経済成長期であれば、自分が駄目でも息子や孫が建ててくれると考えられましたが、現在では期待のしすぎは非常に危険になりつつあります。

家を購入する余裕がある世代と、そうでない世代のさがはっきりと出安くなっているのです。そのため、自分の資産を以下に効率的に利用するかは重要で、住宅に対するに認識を改め、存分に生かす重要性も高まっているのです。

3-2.長く使えるものであれば子供や孫にも引き継げる

木造住宅の寿命は適切なメンテナンスで延ばすことが可能です。これは子供や孫にまで相続し、価値のあるものとして生かすことができるということです。

持続性の観点から木造住宅を選ぶ人も多く、買い替えよりもリフォームなどで住み心地を良くするほうにお金を使う人もいます。無駄なく資源と資産を利用すれば、それだけ将来に残せるものも増えるのです。安易な立て替えを行っても不満が出てくることもあるため、適切なメンテナンスでより住みやすく、長く住むことを意識するのがおすすめなのです。

さいごに

木造住宅をメンテナンスするための技術は向上しており、寿命を延ばすことが可能になっています。寿命の目安は目安でしかなく、しっかりと手を入れれば長く住み続けられる可能性が高いのです。

一見建て直しが必要と感じることも、リフォーム技術や素材の向上で修正が可能になっている部分もあります。住宅の価値を上げるための技術も増えているため、長く、快適に住み続けることも可能になっているのです。

買い替えや立て替えが視野に入る場合は、まずは専門家にリフォームの相談もしてみるのがおすすめです。

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