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家は人が住んでこそ生活感を感じられますが、人が住んでいない家ほど何だか冷たい感じがしてしまいます。特に最近問題になっている空き家に関しては劣化による倒壊の恐れ等が指摘されており、もしかすると将来的に相続等で空き家を持ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。ここで心配なのが空き家の劣化です。劣化によって家の耐久度が下がってしまうと倒壊の原因にもなってしまいますし、劣化した家なんて買い手からすれば敬遠されてしまいます。今回は空き家の劣化原因についてご紹介していきますので、もしも空き家に悩んでいらっしゃる方は何らかの参考にしてみてください。

1.人が住むから家が劣化するのか？人が住んでいないから劣化するのか？

通常、新築の家に誰かが1日でも住んでいればそれはもう中古物件となるように、家には人が住んで初めて家としての役割を果たす事ができるのです。しかし、空き家だと人が住んでいないので劣化がむしろ進んでしまう事になります。ここで「え？人が住んでないのに劣化が激しくなるの？」「むしろ人が住んでいるほうが劣化が激しいのでは？」と思う方もいらっしゃるかもしれません。確かに人が住んでいても劣化は起きますが、住んでいないと劣化が早くなる原因になってしまうのです。

1-1.人が住んでいるからこそ気付ける家の異変

家に人が住んでいると家が劣化するのは当然ですが、逆に言えば人が住んでいるからからこそ劣化に気付く事ができるのです。例えば良い天気等であれば家の窓を一日一回、換気目的などで開けることになるでしょう。また、ドアの開け閉めや換気扇等も使用するので、空気の入れ替えは自然と毎日行われており、これも人が住んでいるからこそ行われるメンテナンスの一つとも言えるのです。また、雨漏りが発生していると、天井や屋根の部分等が痛んでしまうため、やはり早急な対応が必要となります。確かに人が住む事で家は劣化しますが、同時に家の劣化に気付ける存在はやはり住んでいる人だけなのです。劣化に気付く事ができればすぐに対応をしたり、業者様を呼んで劣化部分の修復などを依頼する事ができるため、家のメンテナンスは人がいるからこそ自然に行われているのです。

1-2.人が住んでいないと気付けない、家の劣化

逆に「人が住んでいないなら家は劣化しない」と言う事は決してありえません。空き家は人が住んでいなくても時間と共に何かの劣化が始まりますし、原因を家が勝手に特定して解決してくれるわけではありません。そのため、空き家が劣化している原因に対して気付ける人間がいない、と言う事は劣化が進む原因になって状況だけがどんどん悪くなっていくのです。やはり空き家となった瞬間に時間が止まってくれるわけではありませんので、人の目による気付きはとても重要な事なのであり、人が住んでいるからこそ、家が劣化する原因や対策を行う事ができるのです。

2.空き家の劣化は早い？劣化からの守り方について

人が住んでいる事で窓やドアが開閉して換気が自然と行われたり、水周りの劣化などにも気付く事ができるのです。しかし、空き家だと劣化が起きていても誰も原因に気付けず、劣化が進んでしまうだけです。何よりも空き家の劣化スピードは想像以上に早く、たまに空き家を覗きに行ったら大変な事になっていたという事も考えられます。

2-1.空き家の劣化原因

空き家が劣化する主な原因として以下のような事が挙げられます。

・換気が行われない
梅雨の時期や夏場だと湿度が高くなってしまいます。人が住んでいれば除湿や換気で家の湿度を下げる事も出来るのですが、空き家だと人が住んでいないために湿度が高い状態になってしまいます。湿度が高くなればカビ菌の発生原因となり、害虫も発生しやすくなってしまいます。さらに木材も腐って劣化が早く進んでしまい、家の耐久度が低下してちょっとした地震でも倒壊するリスクがあります。

・掃除が行われない
人が住んでいるからこそ家の掃除も行われて綺麗に保たれるのですが、空き家だと掃除が行われない事も劣化原因になります。ホコリが溜まってしまうと害虫が発生する原因となってしまいますし、人に対しての衛生面でも良くありません。また人が住んでいればネズミ等の野生生物も対策がされますが、空き家だと野生動物にとっては良い住処になってしまい、野生動物の糞尿や死骸で非常に不衛生な状態となってしまいかねません。こうなるともう元通りにするのに多額の費用や労力が必要となります。

・水周りの劣化
人が住んでいても劣化しやすい水周りですが、空き家だと劣化速度はさらに早いとされています。水周りほど人が住んでいる事で維持・手入れされている物はありませんので、空き家の水道も使用されていないと劣化が進んでしまいます。水が使用されない状態が続くと水が蒸発して配管が汚れる原因になったり、排水管の劣化も進んでしまいます。

・メンテナンスについて
人が住んでいれば雨漏りチェックや床下点検を行って家のメンテナンスが行われます。しかし、空き家だとメンテナンスが行われず、原因も解決しないので劣化が進んでいくだけとなってしまいます。そうなると地震等の災害時に家が倒壊したりする恐れがありますので、家のメンテナンスは重要な事なのです。

2-2.空き家を劣化から守るには？

空き家を劣化から守るには持ち主が定期的な空気の入れ替えを行ったり、修復等のメンテナンスが必要となります。しかし、滅多に覗きにいけない辺鄙な場所にある空き家等であれば、頻繁に様子見をする事も出来ません。そうなると空き家を劣化から守るのは難しいため、コストはかかりますが、空き家管理サービス等を利用する事も検討してみるのも良いでしょう。また、賃貸にすれば人が住んでくれますので、劣化に関する事にも気づきやすくなりますし、いっそ空き家を売却するのも管理の必要性が無くなる事から検討しても良いでしょう。

まとめ

「空き家は人が住んでいないから劣化は起きない」ではなく、「人が住んでいないと家の劣化に気付けない」のです。そのため、空き家を劣化から守れるのも原因を取り除く事ができるのも人だけなのです。

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